国家試験では、血液検査データの値から、正常・異常を判断して解く問題があります。
しかし、多くの学生が
「血液検査データ値をどこまで覚えたらいいの!?」
「教科書によって基準値が微妙に違うけどどれを覚えたらいいの!?」
と苦労しています。
そこで今回、国家試験向けの血液検査データの覚えるポイントを明らかにし、基準値を国試向けに覚えやすく簡単にまとめました。
例えば、検査データの基準値の「6.3~7.8」という細かく覚えにくい数値は、
国試向けに覚えやすく「6~8」と暗記しやすい形に変換したものを表にまとめました。
細かな数値を苦労して覚えるよりも、試験に影響ない程度に略した数値を覚えるほうが効率的で忘れにくく、確実に点数アップが期待できます。
以下の表は、国試に出るところだけを載せた、国試対策のためだけの表です。
このページはブックマークしておいて、国家試験の直前にも暗記できているか確認しましょう!
↑就職してからは、私はこれをポケットに忍ばせていました(*’-‘*)
▼国試勉強の効率アップにオススメの記事はこちらです。
国試前!これだけ覚える!検査データ値
項目 | 基準値 | 高値の疾患 | 低値の疾患 |
総タンパク(TP) | 6~8 | 肝硬変 | ネフローゼ |
アルブミン(ALB) | 4~5 | 腎炎、低栄養 | |
尿素窒素(BUN) | 10~20 | 腎不全 | ネフローゼ |
クレアチニン(Cr) | 1以下 | 腎不全 | |
クレアチンキナーゼ(CK) | 200以下 | 心筋梗塞 | |
尿酸(UA) | 7.7以下 | 痛風 | |
アンモニア(NH3) | 80以下 | 肝性脳症 | |
ナトリウム(Na) | 130~150 | 脱水 | 腎不全 |
カリウム(K) | 3.5~5 | 腎不全 | 腎不全 |
クロール(Cl) | 90~100 | 腎不全 | 嘔吐 |
カルシウム(Ca) | 8~10 | 骨粗鬆症 | 低タンパク血症 |
鉄(Fe) | 50~200 | 鉄欠乏性貧血 | |
血糖(BS) | 70~110 | 糖尿病 | 低血糖 |
総コレステロール(T-cho) | 120~220 | 動脈硬化 | 栄養不良 |
中性脂肪(TG) | 30~150 | 肥満 | |
LDLコレステロール(悪玉) | 140以下 | 動脈硬化 | |
HDLコレステロール(善玉) | 40以上 | 動脈硬化 | |
アミラーゼ(AMY) | 120以下 | 急性膵炎 | |
アルカリフォスファターゼ(ALP) | 260以下 | 肝疾患、胆石 |
乳酸脱水素酵素(LDH) | 400以下 | 心筋梗塞、肝炎 | |
GOT(AST) | 40以下 | 肝障害 | |
GPT(ALT) | 40以下 | 肝障害 | |
総ビリルビン(TB) | 1以下 | 肝障害、黄疸 | |
ヘモグロビンA1C | 5.8以下 | 糖尿病 | |
C反応性タンパク(CRP) | 0.5以下 | 癌、炎症 | |
赤血球(RBC) | 400~500万 | 脱水 | 貧血、抗がん剤 |
白血球(WBC) | 4000~9000 | 白血病 | 炎症、抗がん剤 |
ヘモグロビン(Hb) | 12~17 | 脱水 | 貧血 |
ヘマトクリット(Ht) | 30以上 | 貧血 |
血小板(Pt) | 15万~35万 | 骨髄機能亢進 | 白血病、抗がん剤 |
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この表を使うときの注意点
上記にまとめた検査データの基準値の表は、あくまでも国家試験向けのもの。
他にも検査データの項目はありますが、国試に出題されないものは省いています。
また、基準値も、高値への逸脱しか問われないようなものは、基準値の下の値を省き、「〇〇以下」とだけ表示しています。
これは、国試に出るところだけを載せた、国試対策のためだけの表です。
実習で使うときは、もっと詳しい検査データ値表を見てくださいね!
国家試験対策用の検査データの覚え方のコツ

検査データの本を読んだり、ネットで調べると、検査値の基準値はとても細かく書かれています。
もちろん、実習で患者さんの病態を理解したり、臨床で使うときには細かな基準値と比べる必要があります。
しかし、国家試験ではそこまで細かく出題されることはありません。
例えば、クレアチニンは、「基準値0.2~1」と書かれている参考書があります。
しかし、国家試験ではクレアチニンが高値になってしまったときのアセスメントしか出題されません。
そのため、0.2の部分は覚える必要は無く、「クレアチニンは1以下」と簡単に覚えれば大丈夫です。
また、ヘモグロビンは参考書に「基準値:男性13.5~17.6、女性11.3~15.2」と男女で分けて書かれているものがあります。
男女別に、こんなに細かな値を覚えるのは大変ですよね。
そのため私は、男女の違いは無くしヘモグロビンの基準値を「12~17」と表に記入しました。
これなら覚えられそうですよね?
「でも、こんなに省略したら、試験に影響がでるのでは?」と不安に思う人もいるかもしれません。
しかし、国試問題では男女を分けて基準値を比べさせることはほとんどなく、異常値を示したいときには、ヘモグロビン値が8.5など、大幅に基準値からズレた値を示してきます。
問題文でヘモグロビン値が11.9くらいだったら、それは正常範囲内と考えて大丈夫です。
・国試問題に出題される異常値は、基準値から大きく逸脱している。
・自分の覚えた基準値よりややズレてるくらいなら、正常値と考えて良し。
まとめ
国家試験の状況設定問題では、患者の検査データ値からアセスメントをさせるような問題が出題されます。
検査データ値の問題は、完全に暗記勝負。深く考えて答えが出るものではないので、覚えたもの勝ちです!
国試に出ない部分を覚える必要はありません。マニアックな検査データ値なんて、現役のナースだって頭に入っていません。笑
暗記分野は、国試前にしっかり確認して、落ち着いて国家試験に臨めるようにしましょうね!
▼実習や課題レポートにかかる時間を短縮して、勉強時間を増やしたい方はこの記事をどうぞ!
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