大動脈解離の病態・原因・症状・分類まとめ【過去問解説】

こんにちは!もちゆきナースです。
このサイトでは、どこよりも詳しい解説、国家試験の暗記ポイント、過去問の解き方をお届けしています。
『1日1過去問』のカテゴリー内の記事を毎日1記事ずつ読むだけで、過去問の分析方法、国試に出るポイントが理解できるようになります。

今回は、看護師国家試験でも出題される、大動脈解離(解離性動脈瘤)の病態、原因、分類、症状、診断、治療のまとめから、国家試験で出題されるポイントをわかりやすくまとめました!

大動脈解離の過去問を解くと、解説も難しい言葉が多くて悩みがちですが、この記事では難しい用語もわかりやすく説明しています。

この記事を読んで、大動脈解離の国試に出るポイントを掴みましょう!

では、まず第107回の国家試験問題から解いてみましょう。

 

問題

 

第107回 午前28
急性大動脈解離について正しいのはどれか。
1.大動脈壁の外膜が解離する。
2.診断には造影剤を用いないCT検査を行う。
3.Stanford<スタンフォード>分類B型では緊急手術を要する。
4.若年者ではMarfan<マルファン>症候群の患者にみられることが多い。

 

 

 

正解は、、、

、、、4.若年者ではMarfan<マルファン>症候群の患者にみられることが多い。です。

 

解説

1.大動脈解離は、動脈を構成する外膜・中膜・内膜の三層のうち、中膜が解離することで起こります。
2.確定診断には、造影剤を用いるCTを行います。
3.スタンフォードA型のほうが重症で予後不良のため、緊急手術が必要になることが多いです。
4.マルファン症候群は、コラーゲン代謝異常の骨・眼・心血管に異常をきたす遺伝子疾患で、大動脈解離の原因となります。

難しい言葉が多くてなかなか理解するのが大変ですよね。

ここから、用語の解説や、大動脈解離の国試に出るポイントを解説していきます。

 

 

大動脈解離とは?基本情報まとめ

 

大動脈解離の病態

動脈の壁の構造は、3層構造になっています。

外膜・中膜・内膜のうちの中膜が裂けるように解離し、血管の壁に血液が入っていってしまうのが、大動脈解離です。

 

大動脈解離の原因

大動脈解離は、高血圧、動脈硬化、マルファン症候群が基礎疾患にあると起こりやすいです。

血管が裂ける病気なので、高血圧で血管壁に負荷がかかっていたり、動脈硬化で血管がもろくなっていると高リスクです。

また、マルファン症候群は、骨・眼・心血管異常を合併する遺伝子疾患なので、大動脈解離の原因となることがあります。

 

 

大動脈解離の分類

大動脈解離の分類方法は大きく分けて2種類あります。

スタンフォード分類

これは、解離の範囲(どこからどこまで裂けてるの?)によって、A型とB型の2つに分類をします。

A型:上行大動脈に解離があるもの。急性期死亡が多い。重症。緊急手術が必要。

B型:上行大動脈に解離がないもの。破裂の危険が無い限り、保存的治療(降圧・安静)をする。

 

 

ドゥベーキー分類

これは、動脈のどの位置から血管の中膜へ血液が流入しているかと、解離の範囲(どのくらい裂けてるの?)で4つに分類します。

 

Ⅰ型:入口が上行大動脈にあり、そこから腹部大動脈まで解離があるもの。

Ⅱ型:入口が上行大動脈にあり、解離がそこだけに留まるもの。

Ⅲa型:入口が胸部下行大動脈にあり、解離がそこだけに留まるもの。

Ⅲb型:入口が胸部下行大動脈にあり、解離が腹部大動脈まで及ぶもの。

 

なぜ上行大動脈に解離があると重症なの?

大動脈解離は、上行大動脈に解離があるかどうかで重症度が変わります。

その理由は、上行大動脈が心臓に近いから、というものがあります。

心臓に近い太い血管が裂けてしまうと、つられて心臓の周りの壁も裂けてしまい、血液が心臓の周りに溜まってしまいます。

これが、心タンポナーデです。

心タンポナーデというのは、心嚢内(心膜腔)に血液が貯留することで、心臓の動きが制御されてしまう命に関わる疾患です。

 

 

大動脈解離の症状

大動脈解離の症状は、いきなりの胸から腰・背部の激痛です。

合併症として、心タンポナーデや、胸腔内出血を起こして出血性ショックに陥ることがあります。

 

大動脈解離の診断、治療

大動脈解離の診断は、造影CTで確定します。

 

※なぜ単純CT(普通のCT)ではなく、造影CTなの?

造影CTというのは、造影剤という薬を血管の中に注入してCTの撮影をする検査です。
造影剤の薬は、血液に乗って運ばれCTで撮影すると画像に写るので、血管の病気を探すときによく使われます。
そのため、大動脈解離も造影剤を使ったCT撮影で、診断を確定します。

 

治療は、最も大切なのが血圧の管理です。

血圧が高いと、血管の壁に負荷がかかり、解離(血管が裂ける)のが進んでしまいます。

スタンフォードA型や、ドゥベーキーⅠ型・Ⅱ型は、上行大動脈が解離している重症のタイプなので、緊急手術を考慮します。

 

 

大動脈解離の国試暗記ポイント

 

暗記ポイント
・大動脈の中膜が解離する疾患である。
・原因は、高血圧、動脈硬化、マルファン症候群。
・分類は、ドゥベーキー分類と、スタンフォード分類がある。
・より重症なのは、ドゥベーキー分類のⅠ型・Ⅱ型、スタンフォード分類のA型である。
・症状は、突然の胸から腰背部の激痛。
・合併症は、心タンポナーデ。
・治療は、血圧管理が重要。
・確定診断は、造影CT。

これらを覚えたら、大動脈解離の過去問題を解いて知識の確認をしましょう。

 

 

練習問題

 

第92回 一般状況設定
57歳女性。高血圧あり。突然強い背部痛と胸が締め付けられる症状が出現した。入院後、動作はできるだけゆっくりすること、手術まではベッド上安静を保つことが説明された。その主たる理由はどれか。

1.血圧の変動を防ぐ。
2.心筋酸素消費量を下げる。
3.末梢循環血液量を確保する。
4.ガス交換の効率を高める。

 

 

 

正解は、、、

、、、1.血圧の変動を防ぐです。

 

解説

この問題の疾患は、既往歴に高血圧があること、突然に背部痛が出現したことなどから、高血圧による大動脈解離が疑われます。

大動脈解離では、血圧の上昇が解離を悪化させる原因となるので、安静にし血圧の変動を防ぐことが最優先となります。

2.3.4.の解答も安静にすることで得られる効果ではあるが、大動脈解離の際に求められる主たる理由にはなりません。

 

 

まとめ

いかがでしたか?

今回は、大動脈解離(解離性大動脈瘤)の国家試験に出るポイントをまとめました。

この記事の暗記ポイントは絶対に覚えておくと、国家試験で役立ちます。

このように、過去問題は解いたらきちんと分析をして知識を広げていきましょうね。

 

 

もちゆきナース室の国試過去問題解説は、

・国試の出題ポイントに沿って解説をしている
・暗記するべきところがまとまっている
・1問ずつの解説が、どの参考書やサイトよりも詳しい
・細かな解説のため、低学年でも理解できる

という特徴があります。

1日1記事を読むだけで、国試の点数アップ間違いなし!

他の過去問題はこちらから→過去問題解説をみる

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です