こんにちは!もちゆきナースです。
このサイトでは、どこよりも詳しい解説、国家試験の暗記ポイント、過去問の解き方をお届けしています。
『1日1過去問』のカテゴリー内の記事を毎日1記事ずつ読むだけで、過去問の分析方法、国試に出るポイントが理解できるようになります。
この記事では、第107回の国家試験に出題された胸腔内圧の曲線を表す問題の解説、
胸腔の位置の確認、㎝H2Oという単位の説明、胸腔と肺胞の内圧の変化の図、国試のポイントを公開しています。
ここで覚えれば、呼吸器の内圧の問題が出ても安心です!
まず最初に、国家試験問題から解いてみましょう!
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目次
問題


正解は、、、
、、、4.の曲線です。
解説
1.の曲線は、吸った時に陽圧(+)になり、吐いたときに陰圧(-)になっている。
2.の曲線は、吸った時に陰圧(-)になり、吐いたときに陽圧(+)になっている。
3.の曲線は、吸った時に陰圧(-)になり、吐いたときには更に大きく陰圧(-)になっている。
4.の曲線は、吸った時に大きく陰圧(-)になり、吐いたときにやや陰圧(-)になっている。
胸腔内圧は常に陰圧であり、吸気時に約-7㎝H2O、呼気時に約-4㎝HOとなるため、正解は④の曲線となります。
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詳しい解説
ここから詳しい解説をしていきます。
胸腔内圧とは?胸腔の解剖生理。
胸腔は肺の表面を覆う臓側胸膜と、胸側の壁側胸膜という2枚の膜に挟まれた空間のことを言います。

この胸腔内の圧は、常に陰圧に保たれているということを、絶対に覚えておいてください!
もし、胸腔が陽圧になることがあったら、黄色の肺の部分が押されてしまい空気を十分に取り込むことができなくなってしまいます。
常に陰圧に保たれていることで、肺が外側に引っ張られて広がっている状態を保つことができます。
吸気時と呼気時の胸腔内圧の変化について
胸腔内圧は、常に陰圧に保たれていますが息を吸ったり吐いたりしたときには、陰圧の大きさが変化します。
絵のように、吸気時に約-7㎝H2O、呼気時に約-4㎝H2Oの陰圧になります。

㎝H2Oとはどんな単位なの?
㎝H2Oは、圧力を表す単位です。
-7㎝H2Oの意味は、水(H2O)を支える力が何センチ分あるか、ということ。
イメージしやすいように、コップの水をストローで吸うときの力として考えてみましょう。
ストローで吸いあげた7㎝という長さを、7㎝H2Oと表わします。

7㎝のほうが、強い力がかかっているのがわかりますね!
胸腔内圧は陰圧なので、-7㎝H2Oと、-4㎝H2Oですが、-7㎝H2Oの方が強い力です。
間違えやすい!肺胞の圧力の変化は?
胸腔内圧は、吸気時も呼気時も常に陰圧だと覚えましたね。
では、肺胞の圧力はどのように変化するのでしょうか。ここは間違えやすいので要チェックです!
肺胞というのは、気道から入った空気が到達する末端の部分。
ブドウのように袋状になっており、肺胞を取り巻く毛細血管でガス交換が行われます。

肺胞内は、吸気時に陰圧になることで空気が入ってきて、呼気時に陽圧となることで空気が外へと出ていく仕組みになっています。
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国家試験の暗記ポイント
・胸腔内圧は、呼気時より、吸気時のほうが陰圧が強くなる。
・肺胞内は、吸気時に陰圧になり、呼気時に陽圧になる。
以上の知識を確認したら、国試問題を解いて身に着けていきましょう!
練習問題
では、過去に出題された国家試験問題で練習しましょう。
1.吸息時の肺胞
2.呼息時の肺胞
3.吸息時の胸膜腔
4.呼息時の胸膜腔
正解は、、、
、、、2.呼息時の肺胞です。
解説
1.吸息時の肺胞は、陰圧になるので空気を肺胞内に引っ張ります。
2.呼息時の肺胞は、陽圧になるので、空気を外に送り出します。
3.4.胸膜腔は、胸腔のことです。胸腔は常に陰圧です。
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まとめ
いかがでしたか?(*’ω’*)
国家試験では、肺胞や胸腔内圧を問う問題が出題されます。
ポイントは、肺胞のことを聞いているのか、胸腔のことを聞いているのかを間違えないようにすること。
第107回の国家試験では、曲線を用いての出題となりましたが、今回学んだ知識があれば解ける問題です。
この記事に乗せた図でイメージをしながら、陰圧・陽圧を覚えましょうね!
もちゆきナース室の国試過去問題解説は、
・国試の出題ポイントに沿って解説をしている
・暗記するべきところがまとまっている
・1問ずつの解説が、どの参考書やサイトよりも詳しい
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という特徴があります。
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