

・分泌される場所:下垂体後葉
・作用:腎臓で水の再吸収をふやす → 尿量↓・循環血液量↑・血圧↑
・分泌がふえるとき:血漿浸透圧が上がったとき(血液が濃いとき)、血液量が減ったとき
・不足すると:尿崩症(多尿・口渇・多飲)
覚え方は『バソプレシンはおしっこ減って血が増える!』
この記事では、
- バソプレシンの作用がわかるイラストと覚え方
- 分泌がふえる・へるのはどんなとき?
- 尿崩症とSIADH(分泌が多すぎるとき)
- 実際の看護師国家試験の過去問
を解説しています。
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バソプレシンの基本【早見表】
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 別名 | 抗利尿ホルモン(ADH) |
| つくられる場所 | 視床下部 |
| 分泌される場所 | 下垂体後葉 |
| はたらく場所 | 腎臓(集合管)、血管 |
| 主な作用 | 水の再吸収をふやす(尿量↓)、血管を収縮させる(血圧↑) |
| 分泌がふえるとき | 血漿浸透圧の上昇、循環血液量の減少・血圧低下 |
| 分泌がへるとき | 血漿浸透圧の低下、飲酒 |
| 不足すると | 尿崩症(多尿・口渇・多飲) |
| 多すぎると | SIADH(尿量↓・低ナトリウム血症) |

下垂体後葉から出るホルモンは、ゴロ合わせで覚えましょう!
バソプレシンの作用3つと覚え方
国家試験によく出るバソプレシンの作用は、主に3つです。
①尿量減少
バソプレシンは腎臓の集合管にはたらいて、水の再吸収をふやします。からだに水を戻すので、尿の量がへります。
②血液量増加
尿として出ていくはずの水がからだに戻るので、体内の水分量がふえ、血液量(循環血液量)がふえます。
③血圧上昇
血液の量がふえると、血圧が上がります。さらにバソプレシンには血管を収縮させる作用もあるので、血圧を上げるはたらきがあります。
ホースをイメージするとわかりやすいです。水の量がふえたり、ホースが細くなったりすると、ホースの壁にかかる圧力が上がりますよね。血管も同じです。
バソプレシンの作用3つは、『バソプレシンはおしっこ減って血が増える!』のイメージで覚えましょう。

バソプレシンはどんなときに分泌される?
血液の量が少ないとき(脱水・出血・ショックなど)
脱水や出血、ショックなどで血液の量が少なくなったとき、バソプレシンが分泌されて尿の量をへらし、血管の中の水分が減りすぎないようにします。

血漿浸透圧が上がったとき(血液が濃いとき)
バソプレシンは、血漿浸透圧が上がったときにも分泌されます。

血漿浸透圧が上がっている、というのは、かんたんに言うと血液が濃くなっている状態です。
血液が濃いときは、水で薄めたいですよね。そこでバソプレシンが腎臓に「おしっこをへらして、水をからだに戻して!」と合図を出します。
つまり、血漿浸透圧が上がる → バソプレシンが出る → 尿量がへる → 血液が薄まるという流れです。
お酒を飲むとおしっこが近くなるのはなぜ?
アルコールには、バソプレシンの分泌をおさえるはたらきがあります。バソプレシンがへると水の再吸収がへるので、尿がたくさん出るんです。国試にも出たことがあるポイントです。

\ホルモン以外のゴロもまとめて覚えたい人へ/
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バソプレシンの名前は2つ覚えよう
バソプレシンは、別名を抗利尿ホルモン(ADH)といいます。
国試では「バソプレシン」と出ることも、「抗利尿ホルモン」や「ADH」と出ることもあります。どの名前でも答えられるようにしておきましょう。
分泌が少ないとき:尿崩症
バソプレシンの分泌がへると、尿崩症になります。
『バソプレシンが出ない女房』のゴロ合わせで覚えましょう!
尿崩症の症状は、多尿・口渇・多飲です。水を体に戻せないので、薄い尿がたくさん出ます。そのため、のどが渇いて水をたくさん飲むようになります。
分泌が多すぎるとき:SIADH
反対に、バソプレシンが必要以上に分泌される病気をSIADH(抗利尿ホルモン不適合分泌症候群)といいます。
水がからだにたまりすぎるので、尿量がへり、血液が薄まって低ナトリウム血症になります。
| 尿崩症 | SIADH | |
|---|---|---|
| バソプレシン | 少ない | 多すぎる |
| 尿量 | ふえる(多尿) | へる |
| 尿の濃さ | 薄い | 濃い |
| 血液のナトリウム | 高くなりやすい | 低くなる(低ナトリウム血症) |

バソプレシンの看護師国家試験問題
覚えたら、過去問題に挑戦しましょう!
Aさん(39歳、男性、会社員)は、最近口渇が強く、飲水量が増えた。毎日5L以上の水のような薄い排尿があり、夜間に何回も排尿に起きるようになったため病院を受診しホルモン分泌の異常を指摘された。原因と考えられるホルモンが分泌される部位はどれか。
1.視床下部
2.下垂体後葉
3.甲状腺
4.副腎皮質
正解は、、、
、、、2.下垂体後葉です。
解説
Aさんの症状は、多尿・口渇・多飲です。この症状から尿崩症が考えられます。尿崩症に関係するホルモンはバソプレシンなので、分泌される場所の「下垂体後葉」が正解です。
バソプレシンは視床下部でつくられますが、分泌されるのは下垂体後葉です。1の視床下部にひっかからないようにしましょう。
1.尿細管における水分の再吸収を抑制する。
2.血漿浸透圧によって分泌が調節される。
3.飲酒によって分泌が増加する。
4.下垂体前葉から分泌される。
正解は、、、
、、、2.血漿浸透圧によって分泌が調節されるです。
解説
1.抗利尿ホルモンは、水分の再吸収を促進します。尿細管(集合管)から体内へ水分が戻るので、尿の量がへります。
2.この記事で解説したように、血漿浸透圧(血液の濃さ)によって分泌が調節されます。
3.飲酒すると、抗利尿ホルモンの分泌はへります。だからお酒を飲むとおしっこが近くなるんですね。
4.抗利尿ホルモンは、下垂体後葉から分泌されます。
まとめ
- バソプレシン=抗利尿ホルモン(ADH)。下垂体後葉から分泌される
- 作用は「おしっこ減って血が増える」:尿量↓・循環血液量↑・血圧↑
- 血液が濃いとき・血液量が少ないときに分泌がふえる。飲酒でへる
- 足りないと尿崩症(多尿・口渇・多飲)、多すぎるとSIADH(低ナトリウム血症)
覚えにくい内容は、イラストやゴロで楽しく暗記してくださいね!
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※この記事は、厚生労働省の看護師国家試験出題基準を参考に作成しています。





