この記事では、赤血球に関する国試に出るポイントをまとめました!
・赤血球はどうやってつくられる?
・赤血球とエリスロポエチンの関係は?
・赤血球とビタミンB12、葉酸の関係は?
この3つは、貧血を理解するためにも必要な知識なので、イラストでわかりやすくまとめてみました!
私は学生の頃、この記事のように理解しにくい内容をイラストを使って暗記をしたら、学年1位をゲットできました。
このブログで勉強してくれた読者さんからは、必修が35点から45点にアップしたっていう嬉しい報告をもらいましたヽ(゚∀゚)ノ
なかなか模試の点数が上がらない人は、この記事を読んでみてくださいね!
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目次
問題
まずは国家試験問題から解いてみましょう!
1.単球
2.好中球
3.赤血球
4.リンパ球
正解は、、、
、、、3.赤血球です。
解説
3.赤血球は、核が無く中央がくぼんでいるのが特長です。
詳しい解説
では、赤血球についてを中心に、詳しい解説をしていきますね♪
赤血球はどうやって作られるの?分化の仕方。
赤血球は、血液中の血球の元になる多能性幹細胞から作られる過程で、核が無くなるのが特徴です!
このように核が無くなることを、脱核と言います。
赤血球は、腎臓から分泌されるエリスロポエチンという造血ホルモンの作用を受けて、分化(形を変化)を進めていきます。
これが、血液中の血球の分化の一覧まとめです。
このうち、赤血球がどのように作られているかを細かく見ていきましょう!
赤血球の分化の流れは、腎臓から出たエリスロポエチンというホルモンが、骨髄にある赤血球の赤ちゃんである赤血球系幹細胞を刺激して、分化を始めます。
前赤芽球へと分化した後に、葉酸とビタミンB12が核を外して(脱核)、くぼんだ形の赤血球を作ります。
なぜ赤血球の核が無くなり、中央がくぼんでいる形をしているの?→中央がくぼんだ形をしていることで、球体よりも表面積が広くなって酸素の運搬が効率的になるから!
また、狭い血管を通過しやすくし、隅々まで酸素を運搬できるようになるから!
こんな理由があるようです(・∀・)
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エリスロポエチンは、いつどこから分泌されるの?
エリスロポエチンは、腎臓から分泌される造血ホルモンです。
赤血球の分化を促す作用があるため、体内の酸素が足りない状況になると、「赤血球を増やして体に酸素を送ろう~!」と分泌されます。
つまり、エリスロポエチンは体内の酸素が少なくなったときに分泌が促されます。
葉酸・ビタミンB12が足りないと何が起こるの?
葉酸・ビタミンB12は、赤血球を作る際に核を奪う役目があります。
その役割を担う葉酸やビタミンB12が少なくなると、赤血球の核を奪うことができなくなります。
すると、核が残ったままの巨大な赤血球が作られてしまいますよね。
その巨大な赤血球は、上手に酸素を運搬することができないため、貧血の症状が出現します。
これを、巨赤芽球性貧血と言います。別名を悪性貧血とも呼ぶので、両方覚えましょうね!
赤血球の分化の流れと、関与する物質の名前は国試に出るので暗記しましょう!
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赤血球の国試暗記ポイントはコレ!
・エリスロポエチンは、低酸素血症の時に分泌される
・葉酸・ビタミンB12の欠乏は、悪性貧血(巨赤芽球性貧血)の原因となる。
実は、看護師国家試験は、過去問から同じものが出たり、似たような問題がたーっくさん出るんです。
覚えた内容に関連した過去問を解くことが、合格への近道!
ここで赤血球に関連した過去問題を解いてみましょう!
上記の内容を理解すれば、国試の過去問も解けるようになります!
では実際に、下の練習問題を解いてみましょう!
問題
1.血圧の低下
2.血糖値の低下
3.腎機能の低下
4.動脈血酸素分圧の低下
正解は、、、
、、、4.動脈血酸素分圧の低下です。
解説
1.2.エリスロポエチンは、血圧や血糖値の変動による影響を受けません。
3.エリスロポエチンは、腎臓から分泌されるので腎機能が低下するとエリスロポエチンの産生も低下してしまい、腎性貧血になります。
4.体内の酸素が足りない時に、赤血球の分化を促すエリスロポエチンが腎臓から産生されます。
動脈血酸素分圧というのは、動脈の中にどれだけ酸素が流れているかの指標です。
問題
1.悪性貧血-ビタミンKの投与
2.再生不良性貧血-骨髄移植
3.透析中の腎性貧血-エリスロポエチンの投与
4.溶血性貧血-脾臓摘出
正解は、、、
、、、1.悪性貧血-ビタミンKの投与です。
(※誤っているものを選ぶ問題です。)
解説
1.悪性貧血は、ビタミンB12が不足して正常な赤血球が作り出せないことによる貧血です。なので、ビタミンKの投与ではなく、ビタミンB12の投与が必要になります。
2.再生不良貧血は、骨髄移植の適応です。
3.腎性貧血は、腎臓の機能が低下することによる貧血なので、腎臓で産生されているエリスロポエチンを投与します。
4.溶血性貧血は、赤血球の破壊を行っている脾臓の機能が亢進して起こることがあるので、脾臓摘出は適応です。
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まとめ
いかがでしたか?
核が無い血球を選ぶ問題から、赤血球の分化についてまとめました。
問題を分析するときは、「赤血球に核が無いんだ。」で終わるのではなく、
なぜ核が無いのだろう?→赤血球の分化に関わる物質は何だろう?とつなげていくと、他の問題も解けるようになっていきます。
国家試験の勉強のコツは、問題の解析を一歩進んだところまでやってみること。そして類似問題で確認をすることです。
分析をきちんとできない人は、「赤血球は核が無い」ことしか覚えられませんが、今回の記事のように分析ができれば、「エリスロポエチン」「悪性貧血(巨赤芽球性貧血)」も覚えることができます。
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※この記事は、厚生労働省の看護師国家試験出題基準を参考に作成しています。