この記事では、
・1分間の点滴滴下数の計算式
・輸液の残量を求める計算
・それぞれの計算式のイラスト説明
・点滴の計算の過去問
をまとめています。
数学が苦手な人には、頭を悩ませてしまう問題かもしれませんね。
解説を読んでも、意味がわからない!!と投げ出してしまう人もいるでしょう。
しかし、計算問題は必修問題でも出題されることがあるので、決して捨てていい問題ではありません。
また、計算問題は近年より複雑化し、マークシートで4つの選択肢から答えを選ぶのではなく、計算した答えをマークシートの数字を塗って答える形式が増えました。
そのため計算問題は、「最悪、4分の1の確率で当たればいいや!」と思っていられるものでは無くなりました。
苦手な計算問題を克服するコツは、計算を暗記するだけでなく、イメージを掴むこと。
そこで今回は、数学や計算が苦手な人向けに、暗記するべき公式と、過去の国試問題の解説を詳しく絵を使って説明していきます。
これを読んで、点滴の滴下の問題を強化していきましょうね!
また、この記事は新人ナースにもオススメです。新人ナースは点滴の滴下数の調節がうまくできなくて悩む人が多いです。
この記事で点滴の滴下についてイラストで理解して、病棟での業務に役立てましょう。
ではまずは過去問題をベースに、解説していきます。
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1分間の点滴滴下数を求める計算問題
まずは、この問題をベースに考えてみましょう。
点滴の滴下数を求めるためには、公式を使うのが一番楽な方法です。
手っ取り早い方法は、公式を暗記してしまうこと。
この問題では、成人用ルートを使用しているので、上の公式を使います。
当てはめて計算すると、
このように、1分間の滴下数は25mlと答えを出すことができます。
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公式の意味を解説
公式の意味がわからないと納得できない人へ、この公式の意味をわかりやすく解説します。
イメージができると、計算式も暗記しやすくなりますよー!
先ほどの問題はこちらでしたね。
まずは、1時間に何ml滴下するか求めます。
この問題では、1800mlを24時間で滴下する指示なので、1800ml÷24時間=75mlという式を使います。
1800÷24=75をわかりやすく絵で説明すると、こんな感じ。
これで1時間に75mlを滴下するとわかりました。
つぎに、75mlを滴下するためには、何滴必要なのかを求めます。
この問題では、20滴で1ml滴下できる成人用ルートを使用します。
1mlの仲間を75個分集めれば75mlになるので、20滴を75回分滴下する必要があります。
この計算は、20滴×75ml=1500滴。つまり1時間に1500滴、滴下するということ。
これを絵でわかりやすく説明すると、こんな感じ。
1時間は60分なので、1分間の滴下数を求める式は1500滴÷60分=25滴。
よって答えは、1分間に25滴、滴下することになります。
では次に、輸液の残量を求める計算問題を練習しましょう。
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輸液の残量を求める計算問題
輸液の残量を求める計算も国試に出題されるので、ここで確認しましょう。
この問題の求めるところはここ。
輸液残量を求める公式はありませんが、求め方は2通りあります。
こちらも、絵を使った解説を見て、頭の中でイメージしながら問題を解きましょう。
輸液残量を求める計算方法①
まず、80分の間に何滴を滴下したか求めます。
1分間に50滴ずつ滴下しながら、80分が経過しているので、50滴×80分=4000滴で、
今までの80分の間に4000滴、滴下していることになります。
次に、4000滴は、何mlかを求めます。
1ml≒20滴の成人用ルートを使用しているので、4000滴÷20滴=200mlとなります。
4000÷20=200をわかりやすく説明すると、こんな感じ。
80分の間に滴下した量が200mlとわかったので、全体量から今までに滴下した量を引けば、残量が求められます。
500ml-200ml=300mlで、輸液残量は300mlです。
輸液残量を求める計算方法②
まず、1分間の滴下量を求めます。
1分間に50滴の速度で成人用ルート(20滴で1ml)で滴下しているので、50÷20ml=2.5mlとなり、
1分間に2.5ml滴下しているとわかります。
50÷20=2.5の説明は、こんな感じ。
1分間に2.5ml滴下していることがわかったので、
次に、80分間で何ml滴下したかを求めます。
計算式は、2.5ml×80分=200mlで、80分間で200ml滴下したことがわかります。
そして、全体量から今までに滴下した量を引いて残量を求めるため、500ml-200ml=300mlで、輸液残量は300mlです。
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まとめ
国家試験に出題される、点滴の滴下数を求める計算と、輸液残量を求める計算を解説しました。
計算問題を苦手とする看護学生は多いですが、絵を書きながらイメージしてみると、計算力がつくようになります。
繰り返し、計算問題の過去問に挑戦して、国試を乗り越えましょうね!
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※この記事は、厚生労働省の看護師国家試験出題基準を参考に作成しています。