必修!老年期の身体的特徴とは?閾値を図で説明!【過去問解説】

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今回は、老年期の身体的特徴に関する問題を解説します!

高齢者の身体的な特徴と言うと、なんとなくイメージしやすい人が多いのではないでしょうか?

老化によって衰えてきたり、鈍くなってくるだろうから、老年期の問題は解けるんじゃないの?と思っているあなた!本当に大丈夫!?(`・ω・´)

老年期の身体的なイメージは持ちやすいですが、問題の質問の仕方がちょっと意地悪だったりします(:_;)

例えば、嗅覚の閾値が低下するって言われたら、それがどういう意味かわかりますか?

ここでは、老年期の身体的特徴を理解すると共に、ちょっとややこしい質問にも答えられるように一緒に勉強をしていきましょう♪

まずは過去問題から解いてみましょう!

 

問題

 

第107回 午前問8
老年期の身体的な特徴はどれか。

1.総水分量が増加する。
2.胸腺の重量が増加する。
3.嗅覚の閾値が低下する。
4.高音域における聴力が低下する。

 

 

 

正解は、、、

、、、4.高音域における聴力が低下するです。

解説

1.総水分量は低下します
2.胸腺の重量は減少します。
3.嗅覚の閾値が高くなります。

 

 

詳しい解説

老年期の身体的特徴について、詳しく解説していきます。

老化によって総水分量は低下する

人間の体は、成人では約60%が水分でできていますが、高齢者は約50%まで低下します。
それは、細胞内に含まれる水分量が、老化によって減ってしまうために起こります。
細胞内に水分を貯めておく力が弱くなるので、高齢者は脱水を起こしやすいんです(>_<)

 

 

高齢者は胸腺の重量は低下する

胸腺というのは免疫に関わる器官で、ここでT細胞という免疫物質が作られます。

高齢になると、免疫機能が低下するというイメージがありませんか?
そのイメージの通り、老化によって胸腺が小さくなり、重量が低下し、免疫機能も低下します。

 

暗記ポイント
胸腺=免疫とイメージをつけて覚えましょう♪

 

 

閾値が低下するというのは、感じやすくなること

 

 

閾値というのは、ある感覚を感じるときの最小の値のことです。

嗅覚で例えてみると、匂いに0~10の強さがあるとすると、2のレベルで匂いを感じる人もいれば、8の強いレベルにならないと匂いを感じない人もいます。

この数字のことを閾値と言い、2の低いレベルで匂いを感じられるということは、弱いレベルでも匂いを感じることができるため、嗅覚が優れており、

反対に、8の強いレベルにならないと匂いを感じないということは、嗅覚が鈍くなっているということです。

つまり、閾値が低下するというのは、感じやすくなること。閾値が上昇するということは、感じにくくなるということです。

高齢者は、嗅覚などの感覚器官が鈍くなるため、閾値が高くなります。

 

暗記ポイント
閾値が低い:感じやすい
閾値が高い:感じにくい

 

 

 

高齢者は、高音域から聴力が低下する。

おじいちゃん、おばあちゃんと話をしていて、「友達と話すよりも耳が遠いみたいだなー」と思うことはありませんか?

高齢になるにつれて、だんだん耳が遠くなるというのは、みんな知っていると思います。

老化による難聴は、高音域から聞こえなくなるのが特徴です。

ちなみに、モスキート音という、キーーンという高い音は、10代には普通に聞こえても、20代以降には聞こえない人が多いという不思議があります( ゚Д゚)
そんな若い時期から、高音域に関しては聴力に差が出てしまうんですね!

 

国家試験の暗記ポイント

今回の国家試験のための暗記ポイントはこちら!

暗記ポイント

・閾値が低いのは感じやすく、閾値が高いのは感じにくい

老年期の身体的特徴は、
・体内の総水分量が少なく脱水になりやすい
・胸腺が委縮しT細胞が減るため免疫力が低下する
・聴力は、高音域から聞こえにくくなる

 

 

練習問題①

上記の内容を理解したうえで、国家試験の過去問題の中から、老年期に関する問題を解いてみましょう!

 

第98回 必修問題
老年期の身体機能変化で正しいのはどれか。

1.視野は拡大する。
2.唾液量は増加する。
3.皮膚感覚は低下する。
4.聴力は低音域から低下する。

 

 

正解は、、、

、、、3.皮膚感覚は低下するです。

1.加齢により視野は狭くなります。
2.加齢により唾液量は少なくなります。
3.加齢により体温調節能力の低下などによって皮膚感覚は低下します。
4.加齢により、高音域から聞き取りにくくなります。

 

練習問題②

 

第100回 一般状況設定
老年期の免疫機能の特徴で正しいのはどれか。

1.T細胞は減少する。
2.B細胞は増加する。
3.自己抗体の産生は低下する。
4.外来抗原に対する抗体の産生は亢進する。

 

 

正解は、、、

、、、1.T細胞は減少する。です。

1.老年期は、T細胞を作る胸腺が委縮するため、T細胞が減少します。
2.B細胞の数はほとんど変化しません。
3.自己抗体(自分の細胞や組織などの害のない自分自身を攻撃してしまう物質)の出現する可能性が高くなる。
4.外から侵入した抗原(菌など)に対する抗体(免疫物質)の産生能力は低下する。

 

 

まとめ

老年期の特徴に関する問題は解けましたか?(・∀・)

閾値という単語は、国家試験で老年期の問題の中でよく使われます。

老年期の特徴と共に、閾値が高い、低いってどういうこと?というのも覚えられるといいですね♪

 

国家試験に絶対合格するための勉強方法は、

①過去問題を解く
②解説を読む
③より詳しい解説を読んで理解する
④国試に出るポイントを暗記する
⑤類似問題を解く

この繰り返しをひたすら行うことです。

もちゆきナース室のこのサイトには、『1日1過去問』というカテゴリーがあり、この記事を読むだけで、
上記の①~⑤の流れに沿って勉強ができるようになっています。

自分で勉強する方法がよくわからない、まとまった詳しい解説を読みたい、こんな人はぜひこのサイトで勉強してみてくださいね!

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