褥瘡発生の予測に用いる3つのスケールとは。【過去問解説】

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今回は、褥瘡発生の予測に用いられるスケールの説明と、褥瘡スケールの覚えるポイントをお伝えします。

一口に褥瘡のスケールといっても、いくつか種類があることを知っていますか?

褥瘡の危険度を予測するスケールは?
できてしまった褥瘡の重症度の評価は?
褥瘡の深さを表すスケールは?

国家試験では、これらの褥瘡のスケールの名前を覚えておく必要があります。

 

 

問題

まずは国家試験問題から解いてみましょう!

第107回 午前24問
褥瘡発生の予測に用いるのはどれか。

1.ブリストルスケール
2.Borg<ボルグ>スケール
3.Braden<ブレーデン>スケール
4.グラスゴー・コーマ・スケール

 

 

正解は、、、

、、、3.Braden<ブレーデン>スケールです。

 

解説

1.ブリストルスケールは、便の柔らかさを分類するスケール。
2.Borg<ボルグ>スケールは、運動の大変さを表すスケール。
3.Braden<ブレーデン>スケールは、褥瘡の危険度を予測するスケール。
4.グラスゴー・コーマ・スケールは、意識障害の分類のスケール。

 

詳しい解説

ブレーデンスケールとは?

褥瘡の発生の予測をするスケールであるブレーデンスケールは、以下の6つの観察項目で評価をします。

①知覚の認知(痛みがわかるか?)
②湿潤(オムツ等で皮膚が常に濡れているか?)
③活動性(どの程度ベッドから動けるか?)
④可動性(寝返りなどの動きがあるか?)
⑤栄養状態(血清アルブミンなどの栄養の値はどうか?)
⑥摩擦とズレ(ベッドや椅子上でずり落ちることがあるか?)です。

 

それぞれの項目に当てはまる状態の点数を計算して、危険度を数字で出します。

知覚の認知 1.全く知覚なし 2.重度の障害 3.軽度の障害 4.障害なし
湿潤 1.常に湿潤 2.たいてい湿潤 3.時々湿潤 4.めったにない
活動性 1.臥床 2.座位可能 3.時々歩行可能 4.歩行可能
可動性 1.全く体動なし 2.非常に限られる 3.やや限られる 4.自由
栄養状態 1.不良 2.やや不良 3.良好 4.非常に良好
摩擦とずれ 1.問題あり 2.潜在的に問題あり 3.問題なし

※最低6点、最高23点。14点以下だと、褥瘡が発生しやすいとされます。

 

国家試験ではスケールの細かな内容まで問われる可能性は低いので、 ブレーデンスケールの6つの項目と、点数が低いほど褥瘡のリスクがある、ということを覚えておくようにしましょう!

 

国試出題ポイント

・ブレーデンスケールは、知覚の認知、湿潤、活動性、可動性、栄養状態、摩擦とズレの6項目で評価をする。

・ブレーデンスケールは、点数が低いほど(14点以下)褥瘡発生の危険が高い。

 

ちなみに、ブレーデンスケール=褥瘡と覚えるだけではダメですよ!

 

 

褥瘡のスケールは、3つ覚えよう!

【ブレーデンスケールと言えば、褥瘡!!】と覚えれば大丈夫(・∀・)と思ったあなた!
それだけでは少し足りないんです(/_;)

実は、国家試験に出題される褥瘡に関するスケールは、いくつかあるんです!!

ブレーデンスケールは、褥瘡の発生する危険度を評価するスケールでしたね!

国家試験によく出題される褥瘡のスケールには、NPUAPの褥瘡分類というものがあります。
これは、できてしまった褥瘡の皮膚の損傷の深さによって、ステージⅠ~Ⅳに分類されます。

そしてもう一つ、褥瘡の重症度の評価に使われるのがDESIGN分類というもの。

国家試験レベルでは、それぞれのスケールが、褥瘡の何を評価するためのスケールなのか、区別できるようにしておく必要があります。

 

国試出題ポイント

・褥瘡の危険度を評価・・・ブレーデンスケール

・褥瘡の深さを評価・・・NPUAPの褥瘡分類

・褥瘡の重症度の評価・・・DESIGN分類

 

国家試験のポイントはわかりましたか?
では、過去問題で知識の確認をしてみましょう!

 

 

 

練習問題

 

第97回 一般状況設定
ブレーデンスケールで評価するのはどれか。

1.褥瘡の深さ
2.褥瘡の広がり
3.褥瘡の好発部位
4.褥瘡発生の危険性

 

 

 

正解は、、、

、、、4.褥瘡発生の危険性です。

 

解説

ブレーデンスケールは、褥瘡発生の危険性を評価するスケールです。

このような問題が出題されることがあるので、ブレーデンスケール=褥瘡というイメージだけでは、少し足りないんですね( ;∀;)

どのスケールが、褥瘡の何を評価するスケールなのかまで、覚えましょうね!

 

国家試験暗記ポイント

今回の国家試験の暗記ポイントはこちら!

 

国試出題ポイント
・ブレーデンスケールは、知覚の認知、湿潤、活動性、可動性、栄養状態、摩擦とズレの6項目で評価をする。
・ブレーデンスケールは、点数が低いほど(14点以下)褥瘡発生の危険が高い。
・褥瘡の危険度を評価・・・ブレーデンスケール
・褥瘡の深さを評価・・・NPUAPの褥瘡分類
・褥瘡の重症度の評価・・・DESIGN分類

 

いかがでしたか?

今回は、国家試験に出題される数あるスケールの中から、ブレーデンスケールに焦点を当てて、国家試験に出るポイントをまとめました。

スケールは、内容まで覚えるべきものと、なんとなく知っておけばいいものとで分かれます。どこまで理解しておくべきかポイントを絞って、国家試験勉強ができると効率的ですね!

 

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